6月に観た映画について、ずっと感想を書きたいと思っていたのですがどのタイミングならネタバレにならないんだろう…という疑問がずっとあったのでこんなタイミングになりました。
ー最期の時を迎えそうだと手紙を送ってきた友人に元気になってほしい。
そう願ったおじいさん（ハロルド・フライ）が、イギリスを歩いて縦断する話。
それが「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」です。
最近の私が出会いがちな“実話を基にした”映画でした。
あらすじは最初に述べた通り、死期の近い友人に会うためにイギリスを縦断する話なんですが、ハロルドさんの住んでいる所から友人のいる施設まではイギリスの地図上北と南の真反対。
手紙を読んでそわそわして…とある女性の助言がきっかけで、何の準備もないまま財布だけを持って突然歩いて行くことを決意して出発しました。
ご年齢的に、もちろん奥さんと一緒に住んでいるんですが、公衆電話でイギリス縦断して友人に会いに行くことを告げて、奥さんの静止を振り切って歩き始めました…
急に歩き始めたので「奥さんに相談しないの！？」とは電話するまでずっと思っていました。してくれてよかった…
（内容的に、奥さんは電話をもらったとしても安心はできないんですが。その様子も映画には描かれています。）
この映画を観ていて私が驚いたのは、無謀にもなんの準備もしないまま歩き始めたところ！
靴も歩く用ではないし、服装もちょっと近所に出かけるような恰好。
思い付きで歩き始めました、と言われても納得する格好ではありますが、本当にその恰好でいいの？と心配になりました。
あと、この映画のキーマンともいえる友人が女性な点にも驚きました。
友人とはいえ、奥さんにとっては面白くないよね…と。
やっぱりというべきか、奥さんはその女性を知っていました。
過去にいろいろわだかまりがあった人物…奥さんとしてはどんなに夫婦仲がうまくいってなくとも会ってほしくない。
（ご夫婦は、過去にいろんなことがあってちょっとうまくいってません）
でも、ハロルドさんはそんな奥さんの心境には一切気付かない…
すれ違う夫婦の様子は、こういった映画にはありきたりと言われればそれまでですが、観ているこちらが悲しい気持ちにもなりました。
いろんな人に助けてもらいながら、イギリス縦断をするハロルドさん。
一期一会の良い出会いも多く、助けられている部分も多かったように思います。
（きっと本当は、あんまりよくない人にも遭遇してるんだろうな、とこれを書きながら思います。悲しいけど、善人ばかりではない世の中だもの…）
旅も中盤に差し掛かった時、その出会った人のひとりがSNSに投稿したのをきっかけにテレビに取り上げられることになったのです。
きっとこれがきっかけで、本映画も制作されたんでしょう。
映画の中では、夫婦が今のように不仲になってしまったことやハロルドさんと友人の関係などが夫婦二人の振り返りなどから判明していきます。
果たして友人に奇跡は起きるのか
今ならどこかで配信とかしてるんでしょうか…
ノンフィクションが好きな方や、コメディではないのでゆっくり落ち着いた映画が観たい方にはおすすめの映画です。
